モデルハウスは住宅の販売業者や住宅メーカーが、実際建っている住宅を見せて、ユーザーにアピールする場所です。一つの会社が単独で見学会を行う場合もありますが、多くは各社は競い合って展示会を開くのが一般的です。モデルハウスに出展されている住宅はどれも立派なものばかりです。一人でも多くのユーザーに気に入ってもらうために、多少背伸びをしてでも良い住宅を見せようとするのは無理のないことです。
しかし、実際にこれから家を建てようとするユーザーはモデルハウスのような立派な住宅を最初にイメージしてしまうと、建てるときに失敗してしまいます。モデルハウスは大勢のユーザーから支持を受けようとするあまり、実際に住んでみると不都合を感じる住宅も少なくはありません。住宅は家族によって住み方がそれぞれ異なるため、他の人にはわかってもらえなくても自分の家族にとって使いやすい住宅が良い住宅です。モデルハウスは、そこに建てられた家そのものに注目するのではなく、他の点を注意して見る必要があります。
展示場には各社のエース級の営業マンが集まっています。営業マンの話を聞くことで、その会社が何を大切にして住宅を造っているのかがわかります。営業マンの客に対する態度を見て、親身になって話を聞いてくれる会社であるかどうかがわかります。どんな構造が得意な会社なのか、省エネやバリアフリーに気を使っている会社なのかも知ることができます。
見学では実際に建っている住宅から得られる情報と共に、そこから垣間見える各社の特徴をつかむ必要があります。